高齢者の介護施設や老人ホームの中には、施設利用者様への給食を業者に委託するところが増えています。業者へ委託すれば、どのようなメリットや施設の課題を解消できるのでしょうか。ここでは、給食委託の概要やメリット、委託業者の選び方に関して九州を中心に750以上の施設に給食を配送するほっとキッチンが解説します。
介護施設や老人ホームでも注目される給食委託とは
介護施設や老人ホーム(以下「施設」)で提供される給食は、その施設内で調理しているイメージが多いのではないでしょうか。しかし、実際は給食委託サービスを利用する施設も増加傾向です。まずは、給食委託が増えている背景を考えてみましょう。
施設における給食サービスの現状
「食」は、生命維持に欠かせない大切なものです。また、外部の人と接する機会が少ない施設利用者様にとって、毎日の食事が大きな楽しみといっても過言ではありません。一方で、持病による食事制限、加齢に伴う咀嚼(そしゃく)や嚥下(えんげ)能力などの低下により、満足な食事ができない人もいるでしょう。
施設の給食担当者は、施設利用者様個々の事情に配慮した食事メニューを手がけています。しかし、調理や片付けに費やす時間もあり、余裕を持って利用者と向き合うのが困難なのが現状です。
また、材料の仕入れや仕込みなどに手間暇がかかるだけでなく、調理場への設備投資、徹底した衛生管理なども大きな課題となっています。
給食委託業者の特徴
施設の給食担当者が抱える負担軽減のために注目されているのが、給食委託業者の存在です。給食委託業者では、依頼者に対して日替わりの食事を低価格で提供しています。
しかも、高齢者施設だけでなく学校や社員食堂、個人宅配食などサービス提供の対象はさまざまです。栄養バランスに配慮したメニューや衛生管理に徹した安心安全な給食を提供していることも大きな魅力です。
委託給食の種類
給食委託業者の利用を検討している場合は、まず「どのような種類があるのか」について把握することが大切です。給食委託の種類は、主に以下の「クックチル」「完全委託給食」「冷凍」の3つがあります。
クックチル
調理した料理を急速冷却保存することで、細菌繁殖が極力抑えられ安心安全かつ手作りに近い味が楽しめます。冷蔵での保存期間は、製造日を含めて5日、その環境は3度以下が必要です。提供の際に再加熱、器に盛り付けるだけで完成します。業者から毎日配送されるので、保管場所が少なくて済むことがメリットです。
完全委託給食
調理に必要な全工程が終わった状態で配送されるので、施設の調理担当者の負担を大幅に軽減できます。地域の給食センターから配送される学校給食をイメージするとわかりやすいでしょう。しかし、他の給食委託と比べると費用が高額になる傾向にあります。
冷凍
クックフリーズ製法とも呼ばれています。保存期間は食材にもよっても異なりますが、-18度以下で最大8週間保存可能なため、食品備蓄や食材ロス対策といった点では大きく役立ちます。しかし、組織破壊による素材の味や食感が失われる点や、まとめて配送されることから保管場所の確保が課題になります。
施設ごとに抱える課題に合わせて、給食を選ぼう
施設利用者様に喜ばれる食事を提供するには、日々の創意工夫が必要です。しかし、施設内での調理だけでは限界もあります。施設利用者様が満足できる給食を実現するためには、一度給食委託を活用してみることも選択肢の一つです。
給食を委託するメリット
給食委託業者には、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、主なメリットを3つ紹介します。
衛生面や栄養面などプロに管理された食事を提供できる
施設の給食担当者が衛生面や栄養面に十分配慮しているとはいえ、給食委託業者のほうがより安心安全です。加齢に伴い免疫機能の低下や、持病を抱える高齢者は少なくありません。このような人も生活する施設で安心安全な食事を提供するためにも、給食委託業者は理想的な存在です。
万一、食中毒が起きたときは給食委託業者の加盟協会による「代行保証」が受けられるので、食事の提供が途切れる心配もありません。
施設内での自前調理と比べ、人件費や労務コストを削減できる
給食を業者に委託すると費用が発生します。しかし、給食担当者の手間暇や設備投資など総合的に考えると自前調理よりもコストパフォーマンスが良くなる可能性があるでしょう。
担当者に支払う人件費や、労務コストの削減にもつながり、食事以外のサービス強化につなげられます。また、施設内における調理場の設備が少なくて済むこともメリットの一つです。
毎日違った新鮮味のある献立で楽しく食事できる
給食委託業者では、栄養面にも配慮した献立作成を手がけています。そのため利用者様は、毎日違った新鮮味のある料理を堪能できます。もちろん、施設内の自前調理でも献立や調理方法を工夫しているところも多いでしょう。
しかし、調理や片付けに費やす時間が多い中、日々の献立作成まで立てるのは担当者にとって負担が非常に大きいです。外部委託すれば、施設利用者様の楽しめる食事が提供できるだけでなく、担当者の負担も軽減できます。
給食委託業者を選ぶポイントとは?
給食委託サービスを利用すれば、給食担当者の負担軽減など施設が抱える問題解消につながります。施設利用者様が満足でき、施設運営にもプラスになるためには、給食委託業者を選ぶポイントを知っておきましょう。ここでは、給食委託業者を選ぶ際の2つのポイントについて紹介します。
施設利用者様の声を反映してくれるか?
給食委託業者を選ぶ際に「施設利用者様の声を反映してくれるか」は、大切なポイントです。双方には、直接的な接点がないため、施設の給食担当者と給食委託業者とのコミュニケーションが鍵を握ります。料理の味付けや硬さ、アレルギー食材などへの配慮など、施設利用者様に必要な配慮はケースバイケースです。
また、生活に刺激を感じてもらうためにも、季節の行事食は大事な条件の一つ。なお、地元の業者に依頼することでご当地メニューを味わえるなど、状況に応じた変更が可能なメリットもあります。
安定した供給を行ってくれるか?
毎日の食事は、生きていくために欠かせない大切な存在です。安心安全で栄養バランスに優れていることはもちろんですが、安定した供給が可能かどうかも大切な条件の一つです。
災害時など、不測の事態を想定したうえで、配送方法を確認しておきましょう。より確実な配送のためには、自社便を持つ業者を選んだほうが安心です。
九州の介護施設や老人ホームの給食委託はほっとキッチン
衛生面や栄養面に配慮した給食は、介護施設や老人ホームなどの施設利用者様にとって大切なものです。よりよい食事を提供するためには、「給食委託業者への依頼」という選択肢があります。九州の介護施設や老人ホームの給食委託は、「ほっとキッチン」におまかせください。
九州の味付けや食材へのこだわりだけでなく、災害時の配送に強い特徴があります。ほっとキッチンに興味のある方は、無料試食やオンライン相談へお気軽にご相談ください。